東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例

最終更新日:令和元(2019)年6月6日

 東京においてマンション(いわゆる分譲マンション)は、主要な居住形態として広く普及し、都市や地域社会を構成する重要な要素となっています。一方で、建物の老朽化と居住者の高齢化といった「二つの老い」が進行しており、ひとたびマンションが管理不全に陥れば、周辺環境にも深刻な影響を及ぼす恐れがあります。

 このような状況を踏まえ、都は、良質なマンションストックの形成等を図り、都民生活の安定向上及び市街地環境の向上に寄与するため、マンションに関わる者の責務、管理組合による管理状況の届出及び管理状況に応じた助言・支援等について規定する条例を制定しました。​

※管理不全
 マンションの維持・管理や修繕が適切に行われず、外壁が落下するなど周辺にも悪影響を与えている状態


目的

 マンション管理士、マンション管理業者、マンション分譲事業者その他マンションに関わる者の協力の下、マンションの管理の主体である管理組合に対し、行政が積極的に関わり、マンションの管理不全を予防し、適正な管理を促進するとともに、その社会的機能を向上させることにより、良質なマンションストック及び良好な居住環境の形成並びにマンションの周辺における防災・防犯の確保及び衛生・環境への悪影響の防止を図り、もって都民生活の安定向上及び市街地環境の向上に寄与することを目的としています。

※マンションの社会的機能
 マンションの居住者と周辺の住民との防災、防犯等における連携による地域社会の形成、マンションの環境性能の向上等の社会的な貢献を果たすこと


主な内容

 この条例は、以下の3つの柱で構成します。


1.都や管理組合、事業者等の責務の明確化

都をはじめ、マンションの管理の主体である管理組合や、関係事業者等の責務を明確にします。


2.管理組合による管理状況の届出(管理状況届出制度)

要届出マンションの管理組合は、管理状況の届出が必要です。


3.管理状況に応じた助言・支援等の実施

都は、区市町村や関係事業者等と連携して、届出によって把握した管理状況に応じ、管理組合等に対する助言・支援、 指導等を行います。


都や管理組合、事業者等の責務の明確化

【第3条~第14条】

都をはじめ、マンションの管理の主体である管理組合や、関係事業者等の責務を明確にします。

マンションに関わる各主体の主な責務

(第3条、第4条)

  • マンションの適正な管理の促進を図るために必要な措置を講ずる
  • 施策の実施に当たって、区市町村と緊密に連携し、情報の共有を図るとともに、区市町村が行う施策に対し必要な支援を行う
  • 目的の実現に向けた基本的施策を具体化し、推進するための総合的な計画を定める
  • 管理組合によるマンションの管理の適正化に関する指針を定める

管理組合(第5条)

区分所有者等(第5条)

  • 法令等の定めるところにより、区分所有者等としての権限及び責任に基づき、管理組合の運営に参加するよう努める

マンション管理士(第6条)

  • 法令等の定めるところにより、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、専門的知識をもって、管理組合、管理者等、区分所有者等の相談に応じ、助言その他の援助を適切に行うよう努める
  • 都又は区市町村が行うマンションの適正な管理を促進する施策の実施において、都又は当該区市町村と連携するよう努める

マンション管理業者(第7条)

  • 法令等の定めるところにより、管理組合の運営その他マンションの管理について受託業務を適切に行うとともに、受託業務を行うに際して、当該管理組合に対し、専門的見地から提案又は助言を行うよう努める
  • 管理組合が、都又は区市町村の行うマンションの適正な管理を促進する施策に対応し、又は協力する必要があるときは、当該管理組合に対し、必要な支援を行うよう努める

マンション分譲事業者(第8条)

  • 法令等の定めるところにより、管理組合の設立及び円滑な運営に配慮したマンションの供給に努める

適正な管理を推進するために管理組合が留意する事項

管理組合の運営体制の整備(第9条)

  • マンションの管理の主体として、その団体又は法人の運営体制を整備する
  • 管理組合の運営のために、管理者を置く

管理規約の設定(第10条)

  • マンションの管理の実態に応じ、管理規約を定める

総会の開催等(第11条)

  • 少なくとも毎年一回総会を開催する
  • 総会が開催されたときは、速やかに議事録を作成する

管理費及び修繕積立金の額の設定等(第12条)

  • マンションの管理及び維持保全の実態に応じ、管理費及び修繕積立金の額及びその徴収方法を定める

修繕の計画的な実施(第13条)

  • マンションの維持保全の状況に応じ、一定の年数が経過するごとに修繕を計画的に実施する

適正な管理の推進等(第14条)

  • 上記のほか、マンションの適正な管理の推進及び社会的機能の向上に資する取組を実施するよう努める

管理組合による管理状況の届出(管理状況届出制度)

【第15条~第17条】

要届出マンションの管理組合は、管理状況の届出が必要です。

要届出マンション

昭和58年12月31日以前に新築されたマンションのうち、人の居住の用に供する独立部分の数が6以上であるもの

  • 要届出マンション以外のマンションであっても、都が、管理不全の兆候があると思われると判断した場合には、その管理組合は、管理状況を届け出なければなりません。
  • 要届出マンション以外のマンションであっても、任意に届出を行うことができます。

届出事項

管理組合は、管理組合の運営体制の整備、管理規約の設定、総会の開催、管理費及び修繕積立金の額の設定、修繕の計画的な実施など管理状況に関する事項を届け出ます。
(届出事項は、今後、規則で定める予定です。)


▼届出事項のイメージ


届出方法

  • 届出は、インターネットからの入力又は届出書の提出によって行う予定です。

届出の更新・変更

  • 要届出マンションの管理組合は、定期に届出内容の更新が必要です。
    (届出の頻度は、今後、規則で定める予定です。)
  • また、届出を行った管理組合は、届出内容に変更が生じた際に、変更の届出が必要です。

その他

  • 都は、届出を行ったマンションや、正当な理由なく届出がないマンションの管理組合や区分所有者等に対し、管理組合又は区分所有者等の協力を得て、当該マンションに立ち入り、書類その他の物件を調査することができます。
  • その他、届出制度の詳細については、決まり次第お知らせします。

管理状況に応じた助言・支援等の実施

【第18条~第19条】

都は、区市町村や関係事業者等と連携して、届出によって把握した管理状況に応じ、管理組合等に対する助言・支援、 指導等を行います。

助言・支援

  • 都は、届出を行った管理組合に対し、管理状況について必要な助言を行います。
  • また、その管理状況に応じ、マンションの適切な維持保全及び適正な管理の推進のために必要な支援を行います。

▼支援のイメージ


指導等

  • 都は、正当な理由なく届出がない場合や、届出内容が事実と著しく異なる場合等に、そのマンションの管理組合に対し、必要な措置を講ずるよう指導又は勧告することができます。

条例本文

  ▸ 東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例
    (平成31年3月29日東京都公報増刊第28号)

  ▸ 東京におけるマンションの適正な管理の促進に関する条例
    (東京都例規集/ログイン>第10編 住宅>第1章 通則 の最後に掲載)


検討過程

  ●マンションの適正管理促進に関する検討会
   (平成30年3月~【全6回】)

  ●東京におけるマンションの適正な管理の促進に向けた制度の基本的な枠組み案
   (平成30年9月25日公表)

  ●基本的な枠組み案に対する意見募集結果(意見概要都の考え方
   (平成30年11月26日公表)

  ●東京におけるマンションの適正な管理の促進に向けた制度案の概要
   (平成30年12月20日公表)

  ●制度案の概要に対する意見募集結果(意見概要都の考え方
   (平成31年2月13日公表)



 

問い合わせ先
東京都 住宅政策本部 住宅企画部
マンション課 マンション施策推進担当
03-5320-4933(直通)

 

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